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【第16章】 税金と節税対策、確定申告と役所への届け出について

2025.08.04
4.経営と資産設計
目次

はじめに:
「治療は得意だが、事務は苦手…」
全てのからだ職が抱える、見えない不安

こんにちは♬
『からだ職の「まったり」未来設計ラボ』のTatsuです^^

あなたの施術室や、スタジオ。
そこは、あなたの「聖域」ですよね。
お客様の身体と向き合っている時、あなたは、最高の専門家です。
・理学療法士として、深い医学的知識で、痛みの根本原因を紐解く。
・整体師として、繊細な手の感覚で、ミリ単位の歪みを、感じ取る。
・ヨガやピラティスのインストラクターとして、呼吸と動きを通して、人の心と身体を、調和へと導く。
・パーソナルトレーナーとして、クライアントの可能性を、誰よりも信じ、目標達成へと、伴走する。

その時間、あなたは、自信と、誇りと、そして、尽きることのない「やりがい」に、満ち溢れているはずです。

しかし。
その日の最後のセッションが終わり、一人、パソコンの前に座った瞬間。
あなたは、全くの別人になってしまってはいませんか?

「開業届」「青色申告」「経費」「所得控除」… 呪文のように並ぶ、専門用語の洪水。
見慣れない役所の書類を前に、思考は停止し、途方に暮れる。
「治療は得意だが、事務は、本当に苦手だ…」

その、誰にも言えない、静かな、しかし、深い「不安」。
それこそが、独立開業した、私たち「からだ職」の、ほとんど全員が抱える、共通の悩みです。

僕自身の告白:
無知が招いた、
2年目の“住民税爆弾”という悪夢

かく言う僕も、開業当初は、この「お金のルール」から、完全に、目を背けていました。
「そんなことより、目の前のお客様を、良くすることの方が、100倍大切だ」と。
その考えは、半分は正しく、しかし、半分は、致命的に、間違っていました。

開業1年目、僕のビジネスは、なんだかんだで順調でした。
「口コミや」「Google Map」のおかげで、売上も、順調に伸びていました。

初めての確定申告も、会計ソフトの助けを借りて、なんとか乗り切りました。
僕は、少しだけ、天狗になっていたのです。
「なんだ、経営って、意外と、何とかなるじゃないか」と。

しかし、悪夢は、2年目の6月に、突然、やってきました。
市役所から届いた、一通の、分厚い封筒。
その中に入っていたのは、「住民税」の納付書でした。

そこに書かれていた金額を見て、僕は、自分の目を疑いました。

数十万円。

僕が、その月、必死に働いて得られる利益が大きく、吹き飛んでしまう金額でした。
血の気が、引きました。
「何かの、間違いじゃないのか?」と。
しかし、それは、間違いではありませんでした。

僕は、知らなかったのです。
住民税というものが、前年の所得を基準に計算され、1年遅れで、請求が来るという、その、あまりにも基本的なルールを。
開業1年目の、好調だった売上。
それが、1年後、巨大な「時限爆弾」となって、僕の資金繰りを、直撃したのです。

この、無知が招いた「住民税爆弾」という恐怖の体験が、僕に、骨の髄まで、教えてくれました。
お金の知識は、あなたを縛る「鎖」ではない。
無知な、あなた自身を、理不尽な現実から守るための、「最強の盾」
なのだ、と。

この教科書‐記事のゴール:
税金と手続きを「恐怖」から、
あなたの資産を守る「味方」へ変える

この記事は、あなたを、税理士のような、お金の専門家にするためのものではありません。
その必要は、全くないのです。

この記事の、たった一つのゴール。
それは、あなたが、独立開業した専門家として、自分の身を、そして、大切な資産を守るために、最低限、知っておくべき「お金のルール」と「知恵」の全てを、あなたに手渡すことです。

税金と、公的な手続き。
それらを、意味の分からない「恐怖」の対象から、あなたの起業という、素晴らしい旅路を、力強くサポートしてくれる、頼もしい「味方」へと、変えていきましょう。

第一部:【手続き編】
あなたの“開業”を、
社会に知らせる最初の一歩

序章で、僕が経験した「2年目の住民税爆弾」という、悪夢についてお話ししました。
あの悪夢は、僕が、独立開業する際に、最低限、知っておくべきだった「お金のルール」と「社会への手続き」を、完全に怠っていたことから、引き起こされました。

この第一部でお話しするのは、あなたの起業という、尊い挑戦を、社会の一員として、公に認められ、そして、無用なトラブルから、あなた自身を守るための、極めて重要な「最初の一歩」です。
少し、お堅い話に聞こえるかもしれませんが、大丈夫。
一つひとつ、丁寧に、進んでいきましょう。

全ての始まり:
「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出

あなたが、理学療法士として、整体師として、あるいはヨガ・ピラティスインストラクター、パーソナルトレーナーとして、お客様から、初めて「1円」の対価をいただいた、その瞬間から。
あなたは、法律上、「個人事業主」となります。
そして、その「事業の開始」を、国(税務署)に知らせる、最初の挨拶状。
それが「開業届」です。

開業届とは?
(提出のタイミングと、書き方の全手順)

  • これは何?: シンプルに言えば、「私、〇〇という名前で、△△という事業を、□月□日から、始めました!」という、あなたの「事業の出生届」のようなものです。
  • いつまでに出すの?: 事業を開始した日から、原則として1ヶ月以内に、あなたの納税地を管轄する「税務署」に提出します。
  • どうやって書くの?: 書き方は、驚くほど、簡単です。
    国税庁のサイトから様式をダウンロードし、あなたの名前、住所、屋号(お店の名前)、そして、事業の概要(例:「整体院の経営」「ヨガスタジオの運営」)などを、記入していくだけです。

青色申告とは?
(白色申告との決定的違いと、65万円控除という絶大なメリット)

そして、この「開業届」と、絶対に、セットで提出してほしいのが、「青色申告承認申請書」です。
確定申告には、「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。

  • 白色申告: 帳簿付けが簡単。
    しかし、税金面でのメリットは、ほとんどありません。
  • 青色申告: 少しだけ、帳簿付けが複雑になりますが、それを補って余りある、絶大な「節税メリット」があります。

その、最大のメリットが、「65万円の特別控除」です。
これは、あなたの年間の儲け(所得)から、無条件で、65万円を、差し引いてくれる、という、魔法のような制度です。
所得税率が20%の人なら、65万円 × 20% = 13万円。
毎年、これだけの税金が、安くなるのです。
この申請書を、出し忘れる、という、ただそれだけの理由で、あなたは、毎年、10万円以上のお金を、失い続けることになります。

参考サイト:
国税庁公式サイトと、分かりやすい解説ブログ

様式のダウンロードや、より詳細な書き方については、以下のサイトが、非常に参考になります。

【職種別】
保健所への届出は、本当に必要か?

税務署への届出と、もう一つ、あなたが確認すべきなのが、「保健所」への届出です。
これは、あなたの職種と、提供するサービス内容によって、必要かどうかが、変わってきます。

理学療法士・柔道整復師が
「整体院」として開業する場合の注意点

あなたが、理学療法士や柔道整復師といった国家資格者で、お客様の身体に触れるサービスを行う場合。
たとえ、あなたが「整体院」と名乗っていても、そのサービス内容が、あん摩マッサージ指圧や、柔道整復と見なされる場合は、保健所への「施術所開設届」が必要になる可能性があります。

整体師・カイロプラクターの場合

あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師以外の、いわゆる「民間資格」である整体師やカイロプラクターが、施術を行う場合、多くの場合、保健所への届出は「不要」とされています。

ヨガ・ピラティススタジオ、パーソナルジムの場合

ヨガやピラティスの指導、パーソナルトレーニングといった、運動指導を中心とするサービスの場合、原則として、保健所への届出は「不要」です。

結論:
迷ったら、まず、
地域の保健所に電話で確認しよう

しかし、これらの判断は、最終的には、あなたの開業する地域の、保健所の見解に委ねられます。
インターネットの情報を、鵜呑みにするのは、非常に危険です。
僕からの、最も重要で、そして、誠実なアドバイスは、これです。

「必ず、あなたの地域の保健所に、事前に、電話で、確認してください」

「〇〇市で、△△という内容の、整体サロンを開きたいのですが、何か、届出は必要ですか?」
この、たった5分の電話一本が、あなたの未来の、大きなトラブルを防いでくれるのです。

この第一部で、あなたは、社会的な「存在証明」と、法的な「お守り」を手に入れました。
次の部では、いよいよ、あなたの経営の「血肉」となる、税金の基礎知識について、学んでいきましょう。

第二部:【税金の基礎編】
そもそも、私たちは、何に、いくら払うのか?

第一部で、あなたは、開業に必要な「手続き」を学び、社会的なスタートラインに立ちました。
この第二部では、そのスタートラインに立った事業主として、社会に対して、どんな「責任(納税など)」を果たしていく必要があるのか、その全体像を見ていきましょう。

これは、難しい税金の勉強ではありません。
あなたの、大切な「夢」と「暮らし」を、これから先、何十年も、安定して守り続けるための、最も重要な「ルール」を学ぶ、楽しい時間です。

売上と利益の、決定的な違い。
あなたの“本当の儲け”を知る

まず、全ての土台となる、この公式を、あなたの心に刻み込んでください。

売上 ー 経費 = 所得(儲け)

  • 売上: お客様からいただいた「ありがとうの引換券」の、1ヶ月の合計額です。
  • 経費: その「ありがとう」をいただくために、あなたが使ったお金(家賃、勉強代、消耗品費など)です。
  • 所得(儲け): 売上から、経費を差し引いた、あなたの「本当の儲け」です。

私たちが、これから支払っていく税金のほとんどは、この「所得(儲け)」に対して、課せられます。
売上が1000万円あっても、経費が900万円かかっていれば、あなたの「儲け」は100万円です。
税金は、この100万円を基準に、計算されるのです。

あなたの所得(儲け)に課される、4種類の“税金”

では、具体的に、どんな税金を支払う必要があるのか。
代表的な4種類を見ていきましょう。

所得税:儲けに応じて税率が変わる「累進課税」の仕組み

これは、あなたの1年間(1月〜12月)の「所得」に対してかかる、国の税金です。
特徴は、「累進課税」、つまり、「儲ければ儲けるほど、税率が上がっていく」という階段式の仕組みです。

【所得税の税率(2025年8月現在・簡略版)】

  • 195万円以下の所得:5%
  • 195万円超〜330万円以下の所得:10%
  • 330万円超〜695万円以下の所得:20%

…というように、所得が増えるにつれて、税率も上がっていきます。

住民税:忘れた頃(2年目)にやってくる、高額な“爆弾”の正体

僕の最大の失敗談: 開業1年目、僕は順調に売上を伸ばし、利益も出ていました。
「俺、結構いけてるじゃん!」と、少しだけ、天狗になっていました。
しかし、2年目の6月。
市役所から、一枚の封筒が届きました。
そこに書かれていたのは、数十万円という、僕が全く想定していなかった「住民税」の納付書でした。
その金額に、血の気が引き、慌てて銀行に駆け込んだ、あの日の恐怖を、僕は、一生忘れません。

なぜ、こんなことが起こるのか。
それは、住民税が、前年の所得を基準に計算され、翌年に請求が来る「後払い」の税金だからです。
開業1年目は、その前年(会社員時代など)の所得が基準になるため、安く感じます。
しかし、開業2年目には、あなたが1年目に稼いだ、その大きな所得に対する住民税が、時間差で、巨大な爆弾のように、やってくるのです。
税率は、所得に対して、おおよそ10%。
この「爆弾」の存在を、絶対に、忘れないでください。

消費税:年商1000万円を超えたら、あなたも“納税義務者”に

お客様から、料金と一緒に預かっている「消費税」。
2年前の売上(年商)が、1000万円を超えた場合、あなたも、その預かった消費税を、国に納める「課税事業者」になります。
(2023年から始まった、インボイス制度も、これに深く関わってきます) 「売上」であり、「所得」ではない、という点が、重要なポイントです。

個人事業税:特定の業種にかかる、もう一つの税金

これは、都道府県に納める税金で、法律で定められた70の業種にのみ、かかります。
私たち「からだ職」の場合、整体師、カイロプラクティックなどは、「医業に類する事業」として、課税対象となるケースが多いです。

一方で、理学療法士やヨガ・ピラティスインストラクター、パーソナルトレーナーは、多くの場合、対象外とされています。
ただし、これも、あなたのサービス内容や、自治体の判断によりますので、必ず、あなたの地域の「県税事務所」に、一度、確認することをお勧めします。

避けては通れない、
2つの“社会保険料”

税金とは別に、私たちが国民として支払う義務があるのが、「社会保険料」です。

国民年金:
あなたの老後を支える、基礎の基礎

会社員時代の「厚生年金」から、独立したあなたは「国民年金」に切り替わります。
これは、所得に関わらず、定額です(2025年度は、月額17,510円)。
あなたの、遠い未来の自分への、大切な「仕送り」です。

国民健康保険:
会社員時代との、保険料の計算方法の衝撃的な違い

これも、住民税と並んで、2年目にやってくる、大きな「衝撃」の一つです。
会社員時代は、保険料の半分を、会社が負担してくれていました。
しかし、独立開業したあなたは、全額、自己負担になります。
保険料は、前年の所得と、お住まいの自治体によって、大きく変わりますが、会社員時代の、おおよそ2倍近くになる、と覚悟しておくと良いでしょう。

ここまでで、あなたが、社会に対して支払うべき、お金の全体像が見えてきました。
「こんなに、たくさん払うのか…」と、少し、気が重くなったかもしれません。
大丈夫です。
次の第三部では、これらの責任を、きちんと果たした上で、あなたの手元に、より多くの「豊かさ」を残すための、賢い「節税」という名の、“知恵”について、お話ししていきます。

第三部:【節税の実践編】
あなたの“資産”を守り、育てる知恵

第二部で、私たちは、独立開業した専門家として、どんな「税金」や「社会保険料」を支払う義務があるのか、その全体像を学びました。
「こんなに、たくさん払うのか…」と、少し、気が重くなったかもしれません。
大丈夫です。

この第三部では、その責任を、きちんと果たした上で、あなたの、汗と、涙の結晶である、大切な“利益”を、あなたの未来のために、最大限に守り、育てるための、具体的な「知恵」、すなわち「節税」について、徹底的に解説していきます。

節税の基本思想:「利益を“隠す”」のではなく、「未来のために“賢く使う”」

まず、最も重要なマインドセットについて、お話しします。
「節税」とは、決して、売上を隠したり、不正をしたりする「脱税」とは、全く違います。
節税とは、法律で認められた権利を、正しく、そして賢く活用し、「未来のあなた」や「未来のあなたのビジネス」のために、お金を使うことで、結果として、今支払う税金を、最適化する、という、極めて知的な“経営戦略”なのです。

利益を「隠す」のではありません。
未来のために、「賢く使う」のです。

経費の計上:所得を“圧縮”する、最強の技術

そもそも「経費」とは何か?(節税の、最も基本的で、最も強力な武器)

経費とは、シンプルに言えば、「あなたの売上を上げるために、直接、必要だった費用」のことです。
思い出してください。

税金は、売上 ー 経費 = 所得(儲け) の、「所得」にかかります。

つまり、認められる経費を、漏れなく、正しく計上すること。
それこそが、所得を、適切に“圧縮”し、税金を最適化するための、最も基本的で、最も強力な武器なのです。

【職種別】これは経費になる?ならない?ケーススタディ一覧表

整体院・治療院で、特に注意すべき経費

施術で使うオイルやタオル、お客様用のお着替え、白衣やユニフォーム代はもちろん、お客様に身体の構造を説明するための「解剖学の模型」や、専門書なども、立派な経費です。

ヨガ・ピラティススタジオで、経費にできる意外なもの

レッスンで使う、Spotifyなどの音楽の利用料、空間を演出するためのアロマ、生徒さん用のヨガマットや、プロップス(補助具)の購入費用も、もちろん経費になります。

パーソナルトレーニングジムで、判断に迷う経費

これは、よく議論になる点です。
トレーナー自身のトレーニング費用や、プロテイン代は、経費になるのでしょうか?
税務上の判断としては、「事業に、直接、必要か?」が、問われます。
一般的な体力維持のための費用は、経費として認められにくい傾向にあります。
しかし、例えば、「ボディビル大会に出場し、その実績を、ジムの宣伝として活用する」といった、明確な事業目的がある場合の大会出場費などは、経費として認められる可能性が高いでしょう。

自宅サロンの「家事按分」という、魔法の杖

自宅の一部を、事業で使っている場合、家賃や、水道光熱費、インターネット通信費の一部を、経費にすることができます。
これを「家事按分(かじあんぶん)」と言います。
例えば、あなたの家の総面積が80㎡で、そのうち、施術で使うスペースが20㎡なら、面積比率は25%。
家賃の25%を、経費として計上できる、という考え方です。

セミナー代、書籍代…
「自己投資」は、最高の経費である

理学療法士や整体師としての、あなたの技術を高めるためのセミナー代や、書籍代。
これらは、100%、経費です。
そして、これは、単なる経費ではありません。
あなたの未来の「稼ぐ力」を、直接的に高めてくれる、最高の「自己投資」なのです。

個人事業主のための“退職金制度”:
最強の節税ツール3選

会社員にはあって、私たち独立開業者にはないもの。
その一つが「退職金」です。
しかし、ご安心ください。
国は、私たち個人事業主のために、掛け金が、全額、所得控除(所得から差し引ける)になる、素晴らしい“じぶん退職金制度”を用意してくれています。

小規模企業共済:月々7万円まで、全額所得控除の“王様”

これは、個人事業主が、最初に検討すべき、節税の“王様”です。
月々1,000円から70,000円までの範囲で、掛け金を設定でき、その全額が、あなたの所得から控除されます。

公式サイト: 中小機構 小規模企業共済 (https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/)

iDeCo(個人型確定拠出年金):自分の手で、未来の年金を育てながら、節税する

こちらも、掛け金が全額所得控除になる、私的年金制度です。
個人事業主は、月々最大68,000円まで、拠出可能です。

公式サイト: iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会) (https://www.ideco-koushiki.jp/)

経営セーフティ共済(倒産防止共済):取引先の万が一に備える“保険”的節税

これは、少し性質が異なりますが、取引先の倒産など、万が一の事態に備えながら、掛け金(最大、月20万円)を、全額経費にできる、非常に強力な制度です。

公式サイト: 中小機構 経営セーフティ共済 (https://www.smrj.go.jp/kyosai/tkyosai/)

その他の、いますぐできる節税策

ふるさと納税:
実質2000円で、豪華な返礼品と節税を

厳密には「節税」ではなく「税金の前払い」ですが、実質2,000円の自己負担で、日本中の素晴らしい返礼品を受け取れる、やらない理由がない制度です。

参考サイト: さとふる (https://www.satofull.jp/)、楽天ふるさと納税など

青色事業専従者給与:
家族に給料を払って、節税する

もし、あなたの配偶者や家族が、あなたの事業を、フルタイムで手伝ってくれているなら。
その労働に見合った、適切な給料を支払うことで、その給料分を、全額経費にすることができます。

法人化という選択肢:
利益が800万円を超えたら、検討すべき次のステージ

あなたの所得(儲け)が、恒常的に800万円を超えるようになってきたら、個人事業主のままよりも、会社(法人)を設立した方が、税金面で、有利になる可能性があります。
これは、あなたのビジネスが、次のステージに進んだ証です。

第四部:【確定申告の実践編】
マネーフォワードで、悪夢を“1日の作業”に変える

これまでの章で、あなたは、開業の手続きを学び、税金の基本を理解し、そして、賢い節税の知恵を身につけました。
この第四部は、その一年間の集大成。
あなたの事業の「成績表」である、「確定申告」を、実際に、作成し、提出するための、完全な実践ガイドです。

「確定申告」と聞くだけで、蕁麻疹が出そうになる… 大丈夫。
僕も、そうでした。
しかし、ご安心ください。
この章を読み終える頃には、その恐怖は、完全に消え去っています。

なぜ、僕が会計ソフト
「マネーフォワード クラウド確定申告」を、
心から勧めるのか

僕の失敗談:最初の確定申告は、地獄だった

僕は、開業1年目、会計ソフトを使わずに、Excelだけで、確定申告に挑む、という、無謀な挑戦をしました。
結果、どうなったか。
一年分の、山のような領収書とにらめっこし、慣れない勘定科目に頭を悩ませ、複雑な計算式と、格闘する日々。
2月の、ほぼ全ての自由な時間を、この、苦痛な作業に費やしました。
「僕は、一体、何をやっているんだろう…」 理学療法士や整体師としての、本来やるべき、お客様と向き合うためのエネルギーが、どんどん、奪われていきました。

その地獄の経験から、僕は、翌年、迷わず、クラウド会計ソフトを導入しました。
そして、僕が、数あるソフトの中から、「マネーフォワード クラウド確定申告」を選び、今も、心から、あなたにお勧めする理由は、シンプルです。

  • 銀行口座や、クレジットカードと、全自動で連携してくれる (日々の入力作業が、ほぼゼロになります)
  • スマホアプリが、驚くほど、使いやすい (レシートを、スマホで撮影するだけで、経費が記録されます)
  • 確定申告のプロセスを、質問に答えるだけで、ナビゲートしてくれる (あなたは、税金の知識がゼロでも、迷うことがありません)

このソフトは、あなたの「経理」という、最も苦手な仕事を、月々わずか1000円程度で、完璧に代行してくれる、最高の“外部スタッフ”なのです。

確定申告の、年間スケジュール
(1月〜3月の、具体的な流れ)

まず、確定申告という「お祭り」の、全体像を把握しましょう。
焦らないための、年間のスケジュールです。

  • 前年1月〜12月: マネーフォワードに、日々の売上と経費を、コツコツと記録しておく期間。
  • 1月下旬〜2月上旬: 生命保険料の控除証明書など、必要な書類を、全て、一つのファイルに集める期間。
  • 2月16日〜3月15日: いよいよ、確定申告書の「作成」と「提出」を行う、本番期間です。
  • 〜3月15日: 所得税の納付期限。
  • 〜3月31日: 消費税(課税事業者の場合)の納付期限。

マネーフォワードを使った、
日々の“仕訳”作業の基本

確定申告を「1日の作業」で終わらせるための、たった一つの秘訣。
それは、「毎週1回、10分だけ、マネーフォワードと向き合う」という、小さな習慣です。

マネーフォワードは、あなたの銀行口座や、クレジットカードの明細を、自動で、取り込んでくれます。

あなたがやるべきは、その、取り込まれたデータが、何の費用だったのかを、カテゴリー分け(仕訳)してあげることだけ。

「この支出は、家賃だな」「これは、セミナー代だから、研修費だな」と。
この、週に一度の、たった10分の習慣が、翌年の2月のあなたを、地獄から救ってくれます。

確定申告書を作成する、具体的なステップ

さあ、いよいよ、ラスボスである「確定申告書」の作成です。
しかし、マネーフォワードという、最強の武器を持つあなたなら、もう、何も恐れることはありません。

マネーフォワードは、「〇〇の金額を入力してください」と、あなたに、一つひとつ、質問をしてくれます。
あなたは、ただ、その質問に、正直に、答えていくだけ。
すると、あの、複雑怪奇に見えた確定申告書が、自動で、完璧に、完成するのです。

その具体的な手順は、僕がここで解説するよりも、公式や、専門家の、素晴らしい「動画」と「サイト」を見るのが、100倍、分かりやすいでしょう。

参考動画:マネーフォワード公式チャンネルの、世界一分かりやすい解説

マネーフォワード社が、自ら、毎年、最新版の、非常に分かりやすい解説動画を、YouTubeで公開してくれています。
www.youtube.com/@Moneyforward

参考サイト:初心者でも、図解で分かる、確定申告のやり方

動画と合わせて、文字と、画像で、自分のペースで確認したい、という方には、以下のような、図解入りの解説サイトが、非常に参考になります。
https://biz.moneyforward.com/tax_return/basic/2419/

税理士は、いつから頼むべきか?
(契約の種類と、リアルな費用相場)

僕の経験談

僕は、開業1年目の確定申告を、自力で行い、地獄を見ました。

「わけがわからなくて、本当に、大変だった」のです。
そして、僕は、2年目から、税理士の先生に、確定申告だけをお願いすることにしました。

それは、僕の起業人生で、最も賢明な「投資」の一つでした。

契約の種類:
「顧問契約」と「スポット契約(確定申告のみ)」の違い

  • スポット契約: 確定申告の作業だけを、年一回、お願いする契約。
    独立したての、私たち個人事業主は、まずは、これで十分です。
  • 顧問契約: 毎月、顧問料を支払い、日々の経理のチェックや、節税の相談など、年間を通して、あなたの経営をサポートしてもらう契約。

リアルな費用相場:

  • スポット契約:5万円〜15万円程度
  • 顧問契約:月額1万円〜3万円程度

が、個人事業主向けの、一般的な相場です。

僕が、税理士と契約したタイミングと、その理由

僕が、2年目から、税理士の先生にお願いした理由。
それは、「僕の、1年で、最も貴重な“時間”と“精神力”を、たった数万円で、守れるなら、それは、あまりにも安い投資だ」と、気づいたからです。
私たち専門家の仕事は、自分の頭と、心と、身体が、資本です。
その資本を、苦手な作業で消耗させるくらいなら、その部分は、プロに、気持ちよく、お金を払って、任せてしまう。
これもまた、重要な「まったり経営術」の一つなのです。

終章:お金の知識は、
あなたを“自由”にする、もう一つの翼

ここまで、本当にお疲れ様でした。
開業の届出、税金と社会保険料の複雑な仕組み、そして、あなたの資産を守るための、数々の節税の知恵。
もしかしたら、あなたは今、少しだけ、頭が疲れているかもしれませんね。

しかし、この長い、そして、時に難解な旅路を終えたあなたは、もう、かつてのあなたではありません。

あなたは、独立開業という、荒波の大海原を、羅針盤も、海図も持たずに、ただ、がむしゃらに漕ぎ出そうとしていた、無防備な冒険家ではないのです。

あなたの手の中には今、お金という、時に荒れ狂う「海」を、賢く、そして、安全に、航海するための、揺るぎない「知識」という名の、翼が、確かに、宿っているのですから。

複雑なルールは、あなたを縛るためではなく、あなたを守るためにある

確定申告、青色申告、経費、所得控除…。
これらの、複雑で、面倒に見えるルールは、一体、何のために存在するのでしょうか。
それは、決して、私たち個人事業主を、縛り付けるためではありません。
むしろ、その逆です。

これらのルールは、誠実に、そして、真面目に、社会に価値を提供しようと奮闘する、あなたのような挑戦者を、理不尽なリスクから“守る”ために、先人たちが、長い年月をかけて、築き上げてきた、「防波堤」であり「盾」なのです。

  • 「確定申告」というルールは、あなたが、社会的な信用を得て、より大きな融資を受けるための、「信頼の証明書」です。
  • 「節税」というルールは、あなたが、汗と涙で稼いだ、尊い利益を、未来のあなたの「学び」や「安心」のために、賢く再投資することを、国が、公式に応援してくれている「エール」です。
  • 「社会保険」というルールは、あなたが、万が一、病や怪我で倒れたとしても、「大丈夫、あなたの人生は、社会全体で支えるから」という、温かい「セーフティーネット」なのです。

お金の知識とは、あなたを縛る「鎖」ではありません。
それは、あなたを、そして、あなたの大切な家族を、未来のあらゆるリスクから守り、本当の「心の平穏」を与えてくれる、「黄金の羽」を構成する、もう一方の、力強い「翼」なのです。

このラボが、
あなたの“経営”と“資産”の
伴走者でありたい理由

独立開業した、私たち理学療法士、整体師、ヨガ・ピラティスインストラクター、パーソナルトレーナーの旅は、一度きりの確定申告で、終わりではありません。

税金のルールは、毎年、少しずつ、変わっていきます。
あなたのビジネスが成長すれば、次のステージ(法人化など)の、新しいルールが、あなたの前に現れます。

その、終わりなき、しかし、あなたのビジネスを、より強く、より豊かにしていく、学びの旅路において。
この『未来設計ラボ』が、あなたの、信頼できる「伴走者」であり続けたいと、僕は、心から願っています。
僕自身も、あなたと共に、学び続け、そして、僕が手に入れた最新の「知恵」を、この場所で、あなたに、惜しみなく、分かち合い続けることを、約束します。

最後まで長い文章を読んでくださり、ありがとうございました^^

ーTatsu

P.S. あなたの“利益”を、
最大化するための具体的な“武器”について

最後に。
この教科書で、あなたの「資産」を守るための、最高の「盾」を手に入れた、あなたへ。
その、守るべき「利益」そのものを、さらに大きく、そして、安定的に生み出すための、具体的な「武器」について、お話しさせてください。

その一つが、あなたの「① 利益の源泉となる、高単価な“サービス”を創るための武器」です。
僕が主宰する「日本IASTM筋膜リリース協会」のセミナー
は、あなたの技術を、安売り競争から完全に抜け出し、健康的な利益を生み出す、高価値なサービスへと、昇華させるための、強力なエンジンとなるかもしれません。

そして、その素晴らしいサービスを、世界に伝え、利益へと繋げるための「② “集客”という名の武器」。
僕が300万円の失敗から学んだ全てを注ぎ込み、あなたの起業をサポートする「破格の価格で高品質ホームページも制作」
は、あなたの利益を、安定的に、そして、自動で、生み出し続ける、最高の資産となります。

どちらも、あなたが、守るべき「豊かさ」を、その手で、力強く、掴み取るためのものです。
必要な時に、思い出していただけたら幸いです。

「黄金の羽」を集める旅を続ける
(次‐第17章を読む)

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整体師(柔整/ロルファー™)&上級ヨガ講師

タツ(33歳)。妻子あり。 開業当初の大きなプレッシャーを、SNSに頼らない**「静かなWeb集客」**で乗り越え、経済的自由を実現しました。 「開業したのに、お金の不安で心が休まらない」 そんな過去の自分と同じ"不幸の種"をなくしたい一心で、僕の経験の全てをこのラボで発信しています。あなたの未来を設計するヒントを見つけてください。

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