はじめに:Webサイトの基盤を築く、最も重要なステップ
こんにちは♬
『からだ職の「まったり」未来設計ラボ』のTatsuです^^
独立開業にあたり、ご自身の専門性やサービスを伝えるための公式サイトを持ちたい、と考えている方は多いでしょう。
しかし、その準備段階で「サーバー」や「ドメイン」といった専門用語を目にし、戸惑いを感じてしまうかもしれません。
この記事は、そうした方々に向けて書きました。
Webサイトの基盤となるサーバーとドメイン、それぞれの役割を明確にし、ご自身の事業にとって最適な選択ができるようになることを目的としています。
この記事を読み終える頃には、専門用語に対する漠然とした不安は解消され、自信を持って公式サイト開設の第一歩を踏み出せるようになっているはずです。
なぜ、WordPressなのか?
ホームページ作成サービスには、WixやAmeba Owndといった無料のプラットフォームも存在します。
これらは手軽に始められる一方、運営会社の規約変更やサービス終了といった、自分ではコントロールできないリスクを常に抱えています。
長期的な視点で事業の資産を築いていくためには、運営会社のプラットフォームに依存するのではなく、自身で管理できる独立したWebサイトを持つことが不可欠です。
その最適な手段が、レンタルサーバーを契約し、独自のドメインを取得して「WordPress」をインストールする方法です。
これにより、デザインの自由度や機能の拡張性が高く、SEO(検索エンジン最適化)にも強い、本格的な公式サイトを構築・所有することができます。
今回の講座では、そのWordPressを始めるための、最も重要で、最初に行うべき「サーバー契約」と「ドメイン取得」について、具体的な手順を交えながら解説していきます。
第一章:サーバーという「事業の基盤」の選択
レンタルサーバーとは何か?:Webサイトのデータを保管する場所
まず、「サーバー」とは何か。
難しく考える必要はありません。
一言で言えば、あなたのWebサイトを構成するテキストや画像などのデータを保管し、ユーザーからのアクセスに応じてその情報を提供する、高性能なコンピューターのことです。
このサーバーがなければ、インターネット上にWebサイトを公開することはできません。
Webサイトを「店舗」とするなら、サーバーはその店舗を建てるための「土地」に例えることができます。
私たちは、サーバー会社から、この高性能なコンピューターの機能の一部を月額数百円〜数千円で借り受けます。
これが「レンタルサーバー」です。
レンタルサーバーには「共有サーバー」「VPS(仮想専用サーバー)」「専用サーバー」などの種類がありますが、これからビジネスを始める個人事業主や中小企業にとっては、コストと性能のバランスに優れた「共有サーバー」が最も現実的な選択肢となります。
良いサーバーを選ぶための、4つの必須条件
Webサイトのパフォーマンスは、契約するレンタルサーバーの品質に大きく左右されます。
事業の基盤として、安定したサーバーを選ぶために、以下の4つの条件を確認しましょう。
条件①:表示速度
Webサイトの表示速度は、ユーザー体験(UX)とSEO評価に直結する重要な要素です。
Googleの調査によれば、ページの表示速度が1秒から3秒に落ちるだけで、ユーザーの離脱率は32%も増加するとされています。
表示速度が遅いサイトは、それだけでビジネスの機会損失を生み出します。
サーバーの仕様を確認する際は、「NVMe SSD」といった高速な記憶装置が採用されているかどうかが、一つの判断基準となります。
条件②:安定性
サーバーが安定して稼働し続けることは、Webサイトの信頼性を担保する上で不可欠です。
サーバーの安定性を示す指標として「サーバー稼働率」があり、多くの優良サーバー会社は「99.99%以上」の稼働率を保証しています。
稼働率99.9%と99.99%では、年間の停止時間に大きな差が生まれます。
- 稼働率99.9% → 年間停止時間:約8.76時間
- 稼働率99.99% → 年間停止時間:約52分
サイトが表示されない時間は、そのまま機会損失と信頼の低下に繋がります。
稼働率は必ず確認すべき重要な指標です。
条件③:サポート体制
Webサイトの運営には、予期せぬトラブルがつきものです。
問題が発生した際に、迅速かつ的確なサポートを受けられるかどうかは、サーバー選びの重要なポイントです。
特に、メールだけでなく電話サポートに対応しているサーバー会社は、緊急時の心強い支えとなります。
充実したサポート体制は、トラブル解決の時間を短縮し、事業主が本来の業務に集中するための「保険」とも言えるでしょう。
条件④:セキュリティ
公式サイトでは、お問い合わせフォームなどを通じて顧客の個人情報を扱う可能性があります。
これらの情報を保護するのは、事業者としての当然の責務です。
具体的には、以下のセキュリティ機能が標準で提供されているかを確認しましょう。
- 無料独自SSL: サイトとユーザー間の通信を暗号化する技術です。
URLが「https://」で始まるサイトはSSL化されており、現在では必須のセキュリティ対策とされています。 - WAF (Web Application Firewall): Webアプリケーションの脆弱性を狙った攻撃からサイトを保護する機能です。
これらの機能が標準装備されているサーバーを選ぶことが、安全なサイト運営の第一歩です。
サーバー選びでよくある失敗例
サーバーを選ぶ際に、価格の安さだけを基準にしてしまうのは危険です。
特に、海外の格安サーバーは、以下のようなリスクを伴う場合があります。
- 表示速度の遅延: サーバーとユーザーの物理的な距離が遠いため、国内サーバーに比べてサイトの表示が遅くなる傾向があります。
- サポートの問題: サポートが日本語に対応していなかったり、時差によって迅速な対応が期待できなかったりするケースがあります。
サーバーはWebサイトの基盤です。
目先のコストだけでなく、長期的な視点に立ち、パフォーマンスやサポート体制を総合的に評価して選ぶことが重要です。
第二章:ドメインという、Webサイトの「顔」を決める
ドメインの本質:Webサイトのインターネット上の「アドレス」
最適なサーバー(土地)を選んだら、次はその場所にWebサイトの「住所」を設定します。
それが「ドメイン」です。
〇〇.com や △△.jp といった、世界に一つしか存在しない、あなたのWebサイト専用のインターネット上のアドレスです。
技術的には、サーバーは「192.168.1.1」のような「IPアドレス」という数字の羅列で管理されています。
しかし、これでは人間が記憶・入力するのは困難です。
そこで、IPアドレスと人間が覚えやすい文字列(ドメイン名)を紐づける仕組みとしてドメインが生まれました。
無料ブログサービスなどでは、ameblo.jp/your-id/ のように、運営会社のドメインの一部を借りる形になります。
これに対し、自身で費用を払って取得する「独自ドメイン」は、完全に独立した、あなたの事業の「公式アドレス」となります。
社会的信頼性の観点からも、ビジネスでWebサイトを運営するなら独自ドメインの取得は必須です。
TLD(トップレベルドメイン)の戦略的選択
ドメインは、「your-site」のような「独自ドメイン名(SLD)」と、「.com」のような「トップレベルドメイン(TLD)」で構成されます。
このTLDには様々な種類がありますが、事業用の公式サイトとして推奨されるのは、信頼性と認知度の高い以下の二つです。
- 「.com」: “commercial”(商用)を語源とする、世界で最も普及しているTLDです。
業種や地域を問わず、あらゆるビジネスに適しています。 - 「.jp」: 日本国内に住所を持つ組織・個人しか登録できないTLDです。
日本の事業者であることを明確に示せるため、国内の顧客に高い信頼性を与えることができます。
他にも「.net」や、近年増えている「.studio」などの新しいドメイン(gTLD)もありますが、ビジネスの信頼性を考慮するなら、まずは実績のある「.com」か「.jp」を選択するのが最も堅実です。
効果的なドメイン名を決めるための7つのヒント
ドメイン名は、Webサイトの「顔」であり、ブランドの一部です。
以下のヒントを参考に、慎重に決定しましょう。
- 短く、覚えやすく、入力しやすい: 口コミで伝えやすいことが重要です。
- 屋号やサービス名を入れる: 事業のアイデンティティを明確にします。
- 専門性や地域性を表現する: 「urawa-pilates.jp」のように、ユーザーに事業内容を瞬時に伝えます。
SEOの観点からも有効です。 - ハイフンの適切な使用: 単語を区切ることで可読性が向上します。
「mirai-sekkei-lab.com」など。 - 紛らわしい文字列を避ける: 数字の「0」とアルファベットの「o」など、間違いやすい文字は避けましょう。
- 商標権を確認する: 他社の商標を侵害していないか、事前に「J-PlatPat」などのデータベースで確認することをお勧めします。
- 長期的に使用する覚悟を持つ: ドメインは一度取得したら変更しないのが原則です。
長く使われるほど検索エンジンからの信頼性(ドメインエイジ)が高まります。
原則:ドメイン取得とサーバー契約は「セット」で行う
ドメインとサーバーは別々の会社で契約することも可能ですが、サーバー契約時に、同じ会社でドメインも同時に取得することを強く推奨します。
理由は以下の通りです。
- 管理の一元化: 契約更新や支払いを一つの管理画面で完結できます。
- 更新漏れリスクの低減: ドメインの更新忘れはサイトが表示されなくなる致命的なミスに繋がりますが、サーバーと一元管理することで防ぎやすくなります。
- 設定の簡略化: 本来は専門知識が必要な「DNS設定(ドメインとサーバーの紐付け)」が、多くの場合、自動で完了します。
この「手間の削減」は、事業主が本来の業務に集中するための、合理的な選択です。
第三章:【2025年版】からだ職のための、推奨レンタルサーバー
数多くのサーバー会社の中から、2025年現在、特に「からだ職」の独立開業に適していると考えられる、実績と信頼性のあるサーバーを2社紹介します。
3-1. 実績と安定性の「エックスサーバー」
- 公式サイト: エックスサーバー
国内シェアNo.1の実績を誇る、レンタルサーバーの代表格です。
- 速度: 最新の「NVMe SSD」を採用し、国内トップクラスの高速表示を実現。
- 安定性: 「サーバー稼働率99.99%以上」を保証する高い安定性。
- サポート: 24時間365日のメールサポートに加え、平日は電話サポートにも対応。
- 実績: 20年以上の豊富な運用実績。
Webサイトの安定運用を最優先し、手厚いサポートによる安心感を求める方に最適な選択肢です。
3-2. 使いやすさと先進性の「ラッコサーバー」
- 公式サイト: ラッコサーバー
直感的な管理画面と、先進的な機能で近年評価を高めているサーバーです。
- 速度: 次世代のWebサーバー規格「LiteSpeed」を採用し、WordPressの高速化に定評があります。
- 使いやすさ: 初心者でも迷いにくい、シンプルで分かりやすい管理画面が特徴です。
- 革新性: サイトの引っ越し(サーバー移転)が簡単にできる機能など、運営者に寄り添った便利なツールが充実しています。
最新の技術や、管理画面の使いやすさを重視する方におすすめです。
初心者のための「WordPressクイックスタート」機能
上記2社をはじめ、現在の主要なレンタルサーバーには「WordPressかんたんインストール(またはクイックスタート)」機能が標準搭載されています。
これは、これまで初心者が最もつまずきやすかった、
- サーバー契約
- ドメイン取得とDNS設定
- データベース作成
- WordPressのインストール
- SSL(暗号化)設定
という一連の複雑な作業を、わずか10分程度で自動的に完了させてくれる画期的な機能です。
この機能の存在により、専門知識がない方でも、驚くほどスムーズにWordPressサイトを立ち上げられるようになりました。
最終的な選び方:何を重視するか
正直なところ、今回紹介した2社であれば、どちらを選んでも後悔することはないでしょう。
性能的な差は、体感できるほどの大きなものではありません。
最終的には、あなたの好みが決め手となります。
- 長年の実績と、万全のサポート体制による安心感を最優先するなら → エックスサーバー
- 最新の技術や、直感的な管理画面の使いやすさを重視するなら → ラッコサーバー
両社の公式サイトを見比べて、ご自身が「信頼できそう」「使いやすそう」と感じた方を選ぶのが良いでしょう。
第四章:【実践ガイド】10分で完了する、Webサイトの基盤設定
ここからは、実際の作業手順です。
参考サイトの活用
サーバーの契約画面は、日々アップデートされ、より分かりやすくなっています。
そのため、ここでは手順の要点のみを解説し、具体的な画面操作は、常に最新情報を提供している専門サイトを参照することをお勧めします。
例えば、「エックスサーバー 始め方」といったキーワードで検索すれば、画像付きで丁寧に解説された信頼性の高いガイド記事が多数見つかります。
「クイックスタート」で入力する7つの項目
申し込み画面で「WordPressクイックスタートを利用する」を選択すると、以下の項目を入力する画面に進みます。
これが、あなたのWebサイトの基本情報となります。
- サーバーID:(変更不要)
- プラン:(最初は最も安価な標準プランで十分です。
事業の成長に応じて後から変更可能) - 取得ドメイン名:(第二章を参考に決定した、あなたのサイトのドメイン名)
- ブログ名:(Webサイトのタイトル。
屋号などを入力。
後から変更可能) - ユーザー名:(WordPress管理画面へのログインID)
- パスワード:(ログイン用パスワード。
推測されにくいものを設定し、厳重に管理してください) - メールアドレス:(契約情報などが届く重要な連絡先)
契約完了後に届く、重要な情報
すべての入力と支払いを終えると、サーバー会社から契約完了のメールが届きます。
このメールには、
- サーバーパネルのログイン情報
- WordPressのログイン情報
- 取得したドメイン名
といった、非常に重要な情報が記載されています。
このメールは、絶対に削除せず、大切に保管してください。
おわりに:Webサイトの基盤が、今、ここに
お疲れ様でした。
この手順を最後まで完了したことで、あなたの独立開業における、Web上の揺るぎない基盤が、今、ここに整いました。
あなたは、インターネットという広大な世界に、自分自身の事業の「拠点」を構える、最初の、そして最も重要なステップを、見事にやり遂げたのです。
まだ何もない更地かもしれませんが、そこは誰にも干渉されない、あなただけの場所です。
この一歩が、未来のビジネスを支える大きな力となるでしょう。
次の講義では、この基盤の上に、WordPressの「テーマ」という設計図を用いて、サイトの骨格とデザインを整える内装工事のステップへと進んでいきます。
P.S. 専門家のサポートが必要な場合
もし、ここまでの手順を、専門家と相談しながら、確実に進めたいと考えるなら。
Webサイトの基盤作りから、集客に繋がる導線設計までをサポートするサービスも提供しています。
ご興味があれば、下記より詳細をご確認ください。
最後までお読み下さりありがとうございました^^
ーTatsu


