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【立地調査決定版】理学療法士の開業場所選び|商圏分析と競合調査の完全マニュアル

2025.07.31

こんにちは、リベレイス運営者のTatsuです。

今日は、理学療法士として独立開業を夢見るあなたに、私が血と汗と涙で学んだ「立地選びの本質」について、すべてをお話しします。

実は私も、開業当初は立地選びで大きな失敗をしました。「なんとなく良さそう」という曖昧な基準で物件を決めてしまい、その結果、集客に苦労し、1500万円もの借金を背負うことになったのです。

でも、その苦い経験があったからこそ、今のあなたには同じ失敗をしてほしくない。そんな想いで、この記事を書いています。

この記事を最後まで読んでいただければ、あなたは立地選びで迷うことはなくなります。なぜなら、科学的な根拠に基づいた分析手法と、現場で培った実践的なノウハウの両方を、包み隠さずお伝えするからです。

あなたの夢の実現に向けて、一緒に歩んでいきましょう。

なぜ理学療法士の立地選びは「特別」なのか?

他業種とは異なる理学療法士の集客特性

理学療法士の開業における立地選びは、一般的な店舗ビジネスとは根本的に異なる特性があります。

1. 症状に困っている人を対象とするビジネス

あなたのクライアントは、腰痛や肩こり、膝の痛みなど、具体的な症状に悩んでいる方々です。つまり、衝動的な来店ではなく、「本当に困っている状況」での来院が前提となります。

この特性により、以下の立地条件が重要になります:

  • アクセスの良さ(症状がある中での移動を考慮)
  • 駐車場の確保(車での来院が多い)
  • プライバシーの保護(症状を他人に知られたくない心理)

2. 継続的な通院を前提としたサービス

理学療法は一回で完結するサービスではありません。多くの場合、週1〜2回、数ヶ月にわたって通院していただくことになります。

これは立地選びにおいて、以下の要素を重視すべきことを意味します:

  • 通いやすさの継続性
  • 日常生活圏内での利便性
  • 長期間通っても負担にならない環境

3. 口コミと信頼が最重要な集客要素

理学療法士のサービスは、効果が見えにくく、専門性が高いため、新規顧客の多くは「紹介」や「口コミ」を通じて来院します。

これにより、立地選びでは:

  • 地域密着型のコミュニティへの参加しやすさ
  • 他の医療機関との連携の取りやすさ
  • 長期的な信頼構築ができる環境

これらの要素を考慮した立地選びこそが、理学療法士の成功につながるのです。

商圏分析:科学的アプローチで理想の場所を見つける

ステップ1:基本商圏の設定

理学療法士の基本商圏は、一般的に以下のように設定します:

徒歩圏:半径500m(第一商圏)

  • 歩いて通える距離
  • 高齢者や歩行に不安のある方の主要商圏
  • 商圏人口の40-50%をカバー

自転車・車圏:半径2km(第二商圏)

  • 自転車や車での通院圏
  • 働き盛りの方や主婦層の主要商圏
  • 商圏人口の30-40%をカバー

拡大圏:半径5km(第三商圏)

  • 専門性や口コミによる広域からの来院
  • 全体の10-20%程度

ステップ2:人口データの詳細分析

商圏内の人口構成を詳しく分析することで、あなたのサービスのポテンシャルが見えてきます。

年齢層別分析の重要ポイント

  1. 40-65歳層(働き盛り世代)

    • 肩こり、腰痛の主要ターゲット
    • 可処分所得が比較的高い
    • 平日夜間・土日の需要が高い
  2. 65歳以上層(高齢者世代)

    • 膝痛、歩行困難の主要ターゲット
    • 平日昼間の需要が中心
    • 継続的な通院が期待できる
  3. スポーツ活動人口

    • 地域のスポーツクラブ、学校部活動
    • スポーツ外傷・障害の専門需要
    • 季節変動がある

具体的な調査方法

国勢調査データ(e-Stat)を活用した人口分析:

1. 総務省統計局のe-Statにアクセス
2. 国勢調査→人口等基本集計→年齢別人口を選択
3. 対象地域(町丁目レベル)を指定
4. 年齢5歳階級別人口データを取得
5. Excelで商圏内の年齢構成を分析

世帯所得データの活用

住宅・土地統計調査から世帯年収データを取得し、自費診療の支払い能力を推測します:

  • 年収500万円以上世帯:自費診療への抵抗が比較的少ない
  • 年収300-500万円世帯:保険適用サービスを中心に検討
  • 年収300万円未満世帯:価格に敏感、付加価値の説明が重要

ステップ3:需要予測の計算方法

商圏内の潜在需要を数値化することで、事業の実現可能性を客観的に判断できます。

理学療法士の需要推計式

月間潜在需要=商圏人口×年齢層別有症率×月間受療率×自費診療選択率

具体例:
・商圏人口(40-65歳):2,000人
・腰痛有症率:25%(500人)
・月間受療率:10%(50人/月)
・自費診療選択率:20%(10人/月)

→月間潜在需要:10

現実的な市場シェア目標

  • 開業1年目:潜在需要の10-15%(1-2人/月)
  • 開業3年目:潜在需要の30-40%(3-4人/月)
  • 安定期:潜在需要の50%以上(5人以上/月)

この計算により、月間目標患者数と売上予測が立てられます。

ステップ4:アクセス性の科学的評価

公共交通機関によるアクセス評価

最寄り駅からの距離と時間を詳細に分析:

  • 徒歩5分以内:アクセス良好(評価点5点)
  • 徒歩5-10分:普通(評価点3点)
  • 徒歩10-15分:やや不便(評価点2点)
  • 徒歩15分以上:不便(評価点1点)

自動車アクセスの評価項目

  1. 主要道路からの距離

    • 幹線道路から500m以内:5点
    • 500m-1km:3点
    • 1km以上:1点
  2. 駐車場の確保

    • 専用駐車場5台以上:5点
    • 専用駐車場2-4台:3点
    • 近隣コインパーキング利用:2点
    • 駐車場なし:0点
  3. 道路の通りやすさ

    • 一方通行なし、信号少ない:5点
    • 一方通行あり、信号普通:3点
    • 複雑な道路事情:1点

総合アクセス評価の計算

アクセス総合評価=(公共交通×0.3)+(自動車×0.7)
※理学療法士の場合、自動車利用率が高いため重み付けを調整

競合調査:戦略的優位性を確立する分析手法

競合の定義と分類

理学療法士の競合は、直接競合と間接競合に分けて考える必要があります。

直接競合

  • 自費診療の理学療法士・作業療法士
  • 保険外リハビリ施設
  • 訪問理学療法事業所

間接競合

  • 整骨院・接骨院
  • 整体院・マッサージ院
  • 鍼灸院
  • フィットネスクラブ(医療系プログラム)

競合調査の具体的手順

ステップ1:競合店舗のリストアップ

Google マップを活用した効率的な調査方法:

  1. 検索キーワードの設定

    - "理学療法士 + 地域名"
    - "リハビリ + 地域名"
    - "整体 + 地域名"
    - "整骨院 + 地域名"
    
  2. 競合情報の収集項目

    • 店舗名・住所・電話番号
    • 営業時間・定休日
    • サービス内容・料金
    • Google レビュー数・評価
    • ホームページの有無・質
  3. 距離別競合密度の分析

    半径1km以内:直接競争圏(要詳細分析)
    半径1-3km:影響圏(概要把握)
    半径3km以上:参考情報(差別化ヒント)
    

ステップ2:競合の強み・弱み分析

各競合について、以下の観点で評価します:

サービス内容の分析

  • 専門分野(整形外科系、神経系、スポーツ系等)
  • 料金体系(時間単価、回数券、月額制等)
  • 独自サービス(物理療法機器、運動指導等)
  • 営業時間(平日夜間、土日対応の有無)

集客力の分析

  • ホームページの質(SEO対策、コンテンツ充実度)
  • SNS活用状況(Instagram、Facebook等)
  • 口コミ・評価の状況
  • 地域での認知度・評判

実地調査のポイント

可能であれば、実際に競合店舗を訪問し、以下を確認:

  • 立地の良し悪し(駐車場、看板の視認性等)
  • 内装・設備の充実度
  • スタッフの対応・専門性
  • 待合室の雰囲気・混雑状況
  • 料金表示・説明資料の充実度

競合分析結果の活用方法

差別化ポイントの発見

競合分析から、以下の差別化要素を発見できます:

  1. サービス面での差別化

    • 競合が対応していない専門分野
    • より細かい時間設定やフレキシブルな対応
    • 独自の評価・治療手法
  2. 価格面での差別化

    • 適正価格帯での高品質サービス
    • 明確で分かりやすい料金体系
    • 付加価値を含めたパッケージ料金
  3. アクセス面での差別化

    • より便利な立地
    • 充実した駐車場
    • 営業時間の工夫

市場参入戦略の立案

競合状況に応じた参入戦略を決定:

競合密度が低い場合(半径1km以内に2店舗以下)

  • 市場開拓型のアプローチ
  • 地域密着型のマーケティング
  • 幅広いニーズに対応

競合密度が中程度の場合(半径1km以内に3-5店舗)

  • 差別化型のアプローチ
  • 特定専門分野での優位性確立
  • 口コミ・紹介重視の展開

競合密度が高い場合(半径1km以内に6店舗以上)

  • ニッチ戦略のアプローチ
  • 高度専門性での差別化
  • 既存競合との協力関係構築も検討

物件選定:理学療法士に最適な空間の条件

基本的な物件要件

面積と間取りの目安

理学療法士の開業に適した物件規模:

  1. 最小構成(15-20坪)

    • 治療室:10坪
    • 待合室:3坪
    • 受付・事務スペース:2坪
    • その他(トイレ、収納):3-5坪
  2. 標準構成(25-35坪)

    • 治療室:15坪(個室2部屋想定)
    • 運動療法スペース:5坪
    • 待合室:5坪
    • 受付・事務スペース:3坪
    • その他:7-12坪
  3. 拡張構成(40坪以上)

    • 複数の専門治療室
    • 広い運動療法スペース
    • セミナールーム等の多目的スペース

立地タイプ別の特徴

1. 住宅地内テナント

  • メリット:家賃が安い、地域密着しやすい、駐車場確保しやすい
  • デメリット:認知されにくい、夜間営業に制約
  • 適応:地域密着型、リピート重視の経営

2. 商業地区テナント

  • メリット:人通りが多い、認知されやすい、他店舗との相乗効果
  • デメリット:家賃が高い、駐車場確保が困難
  • 適応:新規集客重視、幅広い層をターゲット

3. 医療モール・クリニックビル

  • メリット:医療機関との連携、専門的な設備、信頼性の向上
  • デメリット:競合との差別化が困難、独自性を出しにくい
  • 適応:医療連携重視、保険診療併用型

物件の詳細チェックポイント

構造・設備面

  1. 電気設備

    • 電気容量:治療機器使用を想定し30A以上
    • コンセント配置:各治療エ리アに十分な数
    • 照明:自然光と人工光のバランス
  2. 給排水設備

    • 手洗い設備:感染対策として各治療室に設置可能か
    • 給湯設備:温熱療法等で必要
    • 排水:将来的な設備拡張に対応
  3. 空調設備

    • 個別空調:治療室ごとの温度管理
    • 換気性能:感染対策として重要
    • 騒音レベル:集中できる環境

バリアフリー対応

理学療法士の顧客特性を考慮した設計:

  • 入口段差の解消
  • 廊下幅の確保(車椅子対応)
  • 手すりの設置可能性
  • トイレのバリアフリー化

プライバシー保護

  • 治療室の防音性
  • 待合室からの視線遮断
  • 更衣スペースの確保
  • 個人情報管理スペース

家賃と初期費用の適正判断

家賃の目安算出方法

適正家賃=月間売上目標×10-15%

例:月間売上目標100万円の場合
適正家賃:10-15万円/月

初期費用の内訳と交渉ポイント

  1. 敷金・礼金

    • 交渉により減額可能な場合あり
    • 医療系テナントとしての信頼性をアピール
  2. 仲介手数料

    • 複数業者での比較検討
    • 長期契約を条件とした減額交渉
  3. 内装工事費

    • 居抜き物件の活用検討
    • 段階的な改装による初期費用抑制

契約条件の重要チェック項目

  • 営業時間制限の有無
  • 騒音に関する規制
  • 看板・表示に関する制限
  • 駐車場の確保・使用条件
  • 契約更新条件・更新料

失敗しない立地選び:最終チェックリスト

立地評価スコアシート

各項目を5点満点で評価し、総合判断の材料とします:

アクセス評価(30点満点)

  • 最寄り駅からの距離・時間(5点)
  • 主要道路からのアクセス(5点)
  • 駐車場の確保状況(10点)
  • 公共交通機関の利便性(5点)
  • 歩道・道路の安全性(5点)

商圏・需要評価(30点満点)

  • ターゲット人口の密度(10点)
  • 世帯所得水準(5点)
  • 高齢化率の適正性(5点)
  • 競合密度の適正性(5点)
  • 将来的な人口推移(5点)

物件評価(25点満点)

  • 面積・間取りの適切性(5点)
  • 家賃の適正性(5点)
  • 建物の状態・築年数(5点)
  • 設備の充実度(5点)
  • バリアフリー対応(5点)

事業環境評価(15点満点)

  • 他医療機関との連携可能性(5点)
  • 地域活動への参加しやすさ(5点)
  • 将来的な拡張可能性(5点)

総合評価基準

  • 80点以上:優良物件(積極的に検討)
  • 70-79点:良好物件(条件次第で検討)
  • 60-69点:普通物件(慎重に検討)
  • 60点未満:不適正物件(再検討推奨)

最終意思決定のための3つの視点

1. 数字で見る客観性

  • 商圏分析の数値結果
  • 競合分析による市場シェア予測
  • 収支シミュレーションの結果

2. 体験で感じる主観性

  • 実際にその場所で患者として感じる印象
  • 周辺環境の雰囲気・安全性
  • 長期間その場所で働く自分の想像

3. 将来を見据えた戦略性

  • 3年後、5年後の事業拡張計画
  • 地域の開発計画・人口動態変化
  • 自分のライフスタイルとの適合性

まとめ:あなたの理想の開業地を見つけるために

ここまで長い記事を読んでいただき、本当にありがとうございました。

立地選びは、理学療法士として独立開業する上で最も重要な意思決定の一つです。一度決めてしまうと、簡単に変更することはできません。だからこそ、感覚や勢いだけでなく、科学的な分析に基づいて判断することが大切なのです。

私自身の経験を振り返ると、最初の開業で立地選びに失敗したことが、その後の苦労の大きな原因でした。でも、その失敗があったからこそ、今回お伝えした分析手法を身につけることができたのです。

あなたには、私と同じような遠回りをしてほしくありません。この記事でお伝えした方法を使って、あなた自身の手で、理想の開業地を見つけてください。

最後に、大切なことを一つ

どんなに完璧な立地を選んだとしても、最終的にあなたの事業を成功に導くのは、あなた自身の専門性と、患者さんへの真摯な想いです。立地は成功の基盤を作りますが、その上に築くのはあなたの情熱と技術なのです。

立地選びに迷ったとき、分析結果に確信が持てないとき、いつでもこの記事に戻ってきてください。そして、一人で悩まず、信頼できる専門家や先輩理学療法士に相談することも忘れないでくださいね。

あなたの開業が成功し、多くの患者さんの笑顔を作り出すことを、心から応援しています。


【無料ダウンロード】立地分析チェックシート

チェックシートの主な機能

1. 商圏分析セクション

  • 基本商圏の人口データ入力
  • 年齢層別分析(40-65歳、65歳以上など)
  • 世帯所得データの評価
  • 潜在需要の自動計算機能

2. 競合調査セクション

  • 直接競合・間接競合のリストアップ
  • 距離別競合密度の分析
  • 各競合の強み・弱み評価
  • 差別化ポイントの整理

3. 物件評価セクション

  • 面積・間取りの適切性チェック
  • 家賃適正性の自動判定
  • 設備・構造面の詳細評価
  • バリアフリー対応の確認

4. アクセス性評価セクション

  • 公共交通機関でのアクセス評価
  • 自動車でのアクセス評価
  • 駐車場確保状況の詳細チェック
  • 総合アクセス評価の自動計算

5. 総合評価システム

  • 各セクションの点数自動計算
  • 総合スコアによる物件判定
  • 評価結果に基づく推奨アクション
  • 複数物件の比較機能

チェックシートの使い方

  1. 物件情報の基本入力:住所、家賃、面積などの基本情報を入力
  2. 各セクションの評価:チェックボックスや選択肢で簡単に評価
  3. 自動計算による結果表示:入力内容に基づいて自動でスコア計算
  4. 判定結果の確認:80点以上なら優良物件、60点未満なら再検討推奨
  5. 印刷・保存:PDFとして保存・印刷可能

活用場面

  • 物件見学時:現地でスマートフォンからもチェック可能
  • 複数物件比較:同一基準で客観的に比較検討
  • 投資判断:数値化された結果による意思決定
  • 第三者への説明:家族や投資家への説明資料として

チェックシートは以下のリンクからアクセスできます:

🔗 チェックシートダウンロード

ダウンロードはこちら

このチェックシートを使用することで、記事でお伝えした立地分析の手法を実際の物件選びで体系的に活用できます。感覚に頼らず、科学的根拠に基づいた立地選びをサポートします。

ぜひ実際の物件検討の際にご活用ください!

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タツ(33歳)。妻子あり。 開業当初の大きなプレッシャーを、SNSに頼らない**「静かなWeb集客」**で乗り越え、経済的自由を実現しました。 「開業したのに、お金の不安で心が休まらない」 そんな過去の自分と同じ"不幸の種"をなくしたい一心で、僕の経験の全てをこのラボで発信しています。あなたの未来を設計するヒントを見つけてください。

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