売上目標を捨てる勇気。「心の平穏」を最優先すべき理由【独立開業を目指す理学療法士・整体師・ヨガ/ピラティス講師へのブログ】

2025.07.312025.10.01

はじめに：
「今月の目標売り上げは、、、」
私たちを駆り立てる、終わりのない“プレッシャー”

こんにちは♬
『からだ職の「まったり」未来設計ラボ』のTatsuです^^

月の初めに、あなたは手帳やPCに、今月の「売上目標」を書き込みますか？
「今月こそ、月商100万円を達成する！」その数字は、あなたに希望と活力を与えてくれますか？
それとも、あなたの肩に、ずっしりと重くのしかかる、プレッシャーになっていますか？

もし、あなたが後者だと感じているなら。
そして、独立開業したはずなのに、なぜか会社員時代より心が休まらない、と感じているなら。

今日は、少しだけ、いや、根本から、その考え方を変える、ある「勇気」についてお話ししたいと思います。
それは、「売上目標という名のコンパスを、一度手放してみる」という、勇気です。

「そんな馬鹿なことを！目標がなければ、成長できないじゃないか！」そう思われるかもしれませんね。
僕も、ほんの数年前までは、心の底からそう信じていました。

しかし、僕自身の痛みを伴う失敗の経験が、その考え方が、私たち「からだ職」を、ゆっくりと、しかし確実に不幸にする「呪い」でもあることを、教えてくれたのです。

この記事は、理学療法士、整体師、ヨガインストラクター、トレーナーとして、独立・起業という道を選んだ、すべての挑戦者のための、新しい経営の教科書です。

独立開業してからの数年間、僕は「売上目標」の奴隷でした。
柔道整復師として独立し、自分の城を持った僕は、「男なら、月商〇〇万円くらい稼がなければ」という、世間から刷り込まれた価値観に、完全に囚われていたのです。

その目標を達成するためなら、どんなことでもしました。
自分の専門外かもしれないお客様でも、断らずに受け入れる。
夜遅くまで、身を粉にして働く。
家族との約束を、後回しにする。

そして、ある月、ついに僕は目標としていた売上を達成しました。
しかし、その月末、僕の心にあったのは、達成感ではありませんでした。
あったのは、燃え尽きたような、空っぽの疲労感と、「…で、来月は、これ以上をやらなければならないのか…」という、底なしの絶望感でした。

売上は達成した。
しかし、僕の心は、過去最高に「不健康」だったのです。
この経験から、僕は売上目標がもたらす「副作用」を、身をもって知りました。

その燃え尽きた経験を機に、僕は自分の経営の「コンパス」を、根本から変える決意をしました。

「売上」という、外部から与えられた数字を追いかけるのをやめ、
「自分自身の、心の平穏」という、内なる感覚を、全ての判断基準のトップに置いたのです。

「心の平穏」というと、曖昧に聞こえるかもしれませんね。
僕が定義する、経営における「心の平穏」とは、

です。

この新しいコンパスに従い、僕は勇気を出して、いくつかのことを「やめ」ました。

自分の専門外だと感じたお客様は、丁重にお断りする。
1日の予約数に、上限を設ける。
そして、手帳の最初に書き込む目標を、「売上〇〇円」から、「今月は、本を〇冊読む」「家族と〇〇へ行く」に変えたのです。

不思議なことが、起こりました。
売上を追いかけるのをやめ、自分の心の平穏を最優先するようになってから、逆説的ですが、サロンの利益率は、以前よりも遥かに向上したのです。

なぜ、そんなことが起こるのでしょうか。
それは、「心の平穏」が、あなたのビジネスに、以下の4つの好循環を生み出すからです。

クオリティの向上： 心身に余裕がある理学療法士や整体師の施術は、研ぎ澄まされています。
あなたの「手」から伝わる安心感は、お客様に、以前とは比べ物にならないほどの価値を提供します。
顧客の質の変化： あなたがお客様を選ぶようになると、不思議なことに、あなたの理念に共感してくれる「理想のお客様」だけが、自然と集まるようになります。
彼らは、あなたの価値を正しく理解し、安易な値引きを求めず、長期的なファンになってくれます。
経営判断の精度向上： 「今月の売上が…」という恐怖から解放されると、あなたはもっと長期的で、本質的な視点で、経営を考えられるようになります。
目先の利益に飛びつかず、未来への、賢い投資ができるようになるのです。
ブランドの純度が高まる： あなたの「まったり」とした、穏やかで、しかし自信に満ちたあり方そのものが、あなたのサロンの、他にはない強力な「ブランド」になります。
人々は、その安心感を求めて、あなたの元を訪れるのです。